この上なく著名なる

   ミラノ公爵

マッシミリアーノ様へ

 ミラノ公爵領の

紋章(インシグネ)について

 

         エンブレム1

 

うねうねうねる蛇の、その顎(あご)から出ている子供は

 あなた様の家の高貴なる先祖。

このような象徴物をペッラの王アレクサンドロスは持ち、

 その象徴によって自分の出生を世に喧伝したのを、私達は知っています。

アレクサンドロスの父親は神ゼウスであり、神は蛇の姿をしてアレクサンドロスの母親を誘惑し、

 自分は神聖な種から生まれた子なのだと、アレクサンドロスは教えています。

子供が蛇の口から出ています。これは、蛇にはこうして子を生むものがあるといわれているからでしょうか。

 それとも、女神アテーナーがゼウスの頭からこのようにして生まれたからでしょうか。

 

 

 

ミラノ

 

エンブレム2

 

牝羊はビトゥリゲス人のシンボルであり、仔豚はアエドゥイ人のシンボル。

 この二つの種族が、わが祖国の起源。

このミラノの国を、乙女たちは聖地と呼んでいた。この古い伝説は、フランス語が立証している。

かつては女神ミネルヴァが崇拝されていたが、今では神格が変わって

 聖女テクラが、処女なる母マリアの住処の前に立っている。

羊毛で覆われた豚は、ミラノのシンボル。その動物は二つの姿の混合体である。

 ここからは豚の剛毛で、そこからは柔らかな羊毛なのである。

 

 

 

決して引き延ばしてはいけない。

 

エンブレム3

 

オオシカが、アルキアートゥス家のモットーを持ち上げ、

 その蹄で「何事も先に延ばすな」という言葉を支えている。

どうしてそんな短時間のうちにあれほど多くのことを成し遂げたのかと問われて、

  アレクサンドロス大王はこんなふうに答えたとして有名である。

「先に延ばすことを決して望まないからだ」と。これはオオシカが示していること。

 オオシカは強いのか、それとも速いのか、あなたは少しばかり迷うでしょう。