C. F.ブラック他著『ルネサンス』(徳橋曜 他訳 朝倉書店, 1998年)
図版が多く、ルネッサンスの雰囲気をつかむのに最適。しかも他書を抜いた興味深い資料にあふれている。
メディチ家
中嶋浩郎『図説 メディチ家―古都フィレンツェと栄光の「王朝」』(河出書房新社,2000年)
わかりやすい入門書です。
藤沢道郎『メディチ家はなぜ栄えたか』(講談社メチエ選書, 2001年)
推理小説的なところがあって、ぞくぞくしながら読めます。著者の日本語は軽快で、著者が訳された『イタリア史』(中公文庫)も、同じように読めます。
森田義之『メディチ家』(講談社現代新書,1999年)
かなり詳しい内容になっています。叙述は平易ですが、歴史にたいするそれなりの知識と興味がないと、読み通すのはややつらいと思います。
クリストファー・ヒッバート『メディチ家: その勃興と没落』(遠藤利国訳 リブロポート,
1984年)
イギリス人学者によるメディチ家の歴史。著者の語り口はとても平易です。
クリスチャン・ベック『メジチ家の世紀』(西本晃二訳 白水社, 1980年)
哲学や思想に比重をおいた内容の濃い本です。
クリストファー・ヒバート『フィレンツェ』(横山徳爾訳 原書房, 1999年)
フィレンツェの発祥から現在の姿までを知るには、絶好の本。挿絵、写真がおおく、フィレンツェを調べるとっかかりになります。
宮下孝晴,佐藤幸三著『フィレンツェ美術散歩』(新潮社, 1991年)
佐藤幸三『図説ボッティチェリの都フィレンツェ』(河出書房新社, 1998年)
写真がおおく、紀行風に書かれているので、実際に行った気になれます。
高階秀爾『フィレンツェ: 初期ルネサンス美術の運命』(中公新書, 1966年)
初期ルネサンス美術をフィレンツェの歴史とからめてわかりやすく解説してある。ただし内容の水準は高く、初期ルネサンス美術を美術全集などでみたあとに、読むとその政治的・知的背景がわかって刺激的です。
なおフィレンツェ美術については、それこそ山のように本があります。高階秀爾の書いたものを追っていけば、まずまちがいはありません。レオナルドについても、事情は同様ですが、一冊だけあげるとすれば次の本です。
斎藤泰弘『レオナルド・ダ・ヴィンチの謎―天才の素顔』(岩波書店,1987年)
Erik Iversen, The Myth of
The Hieroglyphics of Horapollo, trans. and intro. George Boas (Princeton:
Princeton Univ. Press, 1993)
D.
P. ウォーカー『古代神学: 十五-十八世紀のキリスト教プラトン主義研究』(榎本武文訳 : 平凡社, 1994年)
キリスト教とプラトン哲学との融合をめざしたルネッサンスの神学論。
森護 『ヨーロッパの紋章・日本の紋章』(NHKブックス,1982年)
ヴァルター・レオンハード 『西洋紋章大図鑑』(須本由喜子 訳,美術出版社,1979年)
J・C・クーパー『世界シンボル辞典』(岩崎宗治,
鈴木繁夫 訳 三省堂, 1992年)