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(形像文化の世界へ)

ようこそ。 西洋文化と日本文化の接点を、誤解と理解という視点から眺めています。

鈴木繁夫
 

英語感覚

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2018/09/02

the= それですべて

Tweet ThisSend to Facebook | by geoschita

例えばクリニックに行って白内障を宣告され、手術を受けるのか、あるいはこのまま放置するのかという選択があると、医者から言われた場合に、

患者である私は、

 You’re the doctor.

といえます。

 the の教科書的な説明に従うなら、the は特定できる誰かということですから、「あなたは医師です」、つまり看護師ではないし、薬剤師でもないという意味しか取れません。しかし、診察室には私とその医師しかいないわけですから、「あなたが医師です」ということは、「私は患者で、あなたは医師です」ということになります。しかしそういう区別にどれほどの意味があるでしょうか。

 ここでのtheは「それですべて」という意味です。「あなたが私にとっての医師のすべてです」、他にも医師はいますが、私にとってはあなたこそが医師なのですという意味です。つまり、「先生の言うことは何でも聞きますから、ここで私に指示や判断をして下さい」という意味です。

 同様の例として、職場の仲間と食事に一緒に行って、何を注文しようかと相手に尋ねたところ、

You're the boss.

といわれれば、お前の選ぶメニューは何でも聞くから、それに決めて下さいという、ややおどけた表現です。また

You're the guest.

というのもあります。

 相手の家に招かれて食事がテーブルに出てくるとき、相手が忙しそうなので、なにか手伝いましょうかといったところ、こう言われれば、「なにもしなくていいです」、「どうかそのままで」という意味です。私にとってはあなたはお客様、それも大切なお客様なのですからということです。



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