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(形像文化の世界へ)

ようこそ。 西洋文化と日本文化の接点を、誤解と理解という視点から眺めています。

鈴木繁夫
 

お知らせ

■同一の歌・篇あるいは同一の巻からの記事の場合、最初の段落はほぼ同じ内容が記載されていることがあります。
■ラテン語はローマ字読みでも西欧人に通じます。しかし、ラテン語の母音は長く読むものがあり、それをきちんと踏まえた方が正確な読みに近づきます。また詩では、韻律の関係から、単語の末尾の母音などが省略されることがあります。読み方に<詩>とあるのは、韻律を踏まえた読み方です。
 

Witty Remarks in Latin

ラテン語格言 >> 記事詳細

2019/08/29

大きな度量

Tweet ThisSend to Facebook | by geoschita

Ovium noncurat numerum lupus.

オウィウム・ノーン・クーラト・ニュメルム・ルプス

「一匹狼は羊の数を気にしない。」(参照ウェルギリウス『牧歌』751-2行)

一匹狼はその気になればいつでも羊を見つけてそれを獲物にできるが、そのように力のある人は目先の利害を大きさに一喜一憂しないこと。

 この諺は、参照としてあげた『牧歌』が元になっている。『牧歌』では二人の羊飼いが粗末な小屋で冬の寒さをやせ我慢しながらしのいでいる。そのやせ我慢の心意気を、一匹狼の例と、土手を気にしない激流の例で言い表している。しかしこの言葉からいつの間にか、やせ我慢という響きが抜け落ちて、この言葉は度量の大きな心意気を表すようになった。

 日本には、「天(てん)空(むな)しくして鳥の飛ぶに任す。」(『諺語大辞典』1910年)という諺があった。これは、空(そら)は鳥がどこに飛んでいくかに一切拘泥しないが、それと同じく、大きい度量の人は些細なことにいちいち細かく拘泥しないということ。



ヤギを背負う牧人(ローマの床モザイク)
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