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(形像文化の世界へ)

ようこそ。 西洋文化と日本文化の接点を、誤解と理解という視点から眺めています。

鈴木繁夫
 

英語感覚

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2019/11/09

最上級に隠れた名詞

Tweet ThisSend to Facebook | by geoschita

最上級の形になっている形容詞・副詞の前にはtheを付けると覚えさせられますが、私達がよく間違えてしまうのは、”the 最上級で一つのかたまりとしてしまい、” the 最上級 名詞になっているのに、この名詞が何なのかを考えずに書いたり、話したりしてしまうことです。

 日本の教科書に必ずしもといってよいほど掲載されている文に、

(1)  He is the tallest in his class.

それと並行して、次のようなタイプの文もよく載っています。

(2) He is the quickest runner of his teammates

 

いずれの文においても最上級になった単語の前にtheがついています。theを付ける理由は、最上級のものは、比較してみてそれが一番だとか、最良だとか、最低だとか、一つしか本来なく、それだと特定できるからです。一番のなにか、最良のもの、最低のことということになるので、最上級の後にはいつも一番のなにか・もの・ことにあたる名詞が意識されていることになります。

 その名詞は、(2)の場合には runnerと明示されていますが、(1)の場合には日本の文脈ではboyあるいはstudentだということになります。ここで注意したいのは、(1)のように最上級の後の名詞が隠れている文です。

 

(3) This question is the simplest in the book.

(4) This stamp is the smallest Japan have ever issued.

 

これらの例で省略されているのは、

 

This question is the simplest (question) in the book.

This stamp is the smallest (stamp) Japan have ever issued.

 

(  )内の単語であることはいうまでもありません。つまり省略されているのは主語となっている名詞です。

このような注意が必要なのも、最上級の単語の前にtheを付けることを忘れなくても、

 

              (5) I think snakes are the most dangerous in the world.

 

といったような英文を書いてしまうからです。この文は隠れている名詞を補えば、

 

              (6) I think snakes are the most dangerous (snake) in the world.

 

となってしまい、「蛇は、世界で一番危険な蛇」という意味をなさない幼稚な文ができていることがわかります。(5)を正しく書くなら

 

              (7) I think snakes are the most dangerous animal in the world.

 

とすべきです。このように最上級を使うときには、theを付けることを忘れてはならない他に、どんな名詞をその後に補うべきなのかを常に考えておく必要があります。


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