▶英訳を考える◀【状況:ハイブリッド勤務】 会社は節約できる
週3回出勤というハイブリッド勤務によって労働生産性はプラマイゼロだが、会社の方は新規採用費や社員確保費を節約できている。
◇英訳◇
Hybrid working three days a week in the office has a net neutral on employee productivity, while allowing firms to save on recruitment and retention costs. (WSJ)
■ここに注目■
【1】《二元対立:漠然⇒具体》 週3回出勤というハイブリッド勤務は、漠然と具体の2つに分けて、まず漠然とハイブリッド勤務と述べて、次に具体的に週3回出勤と絞り込んでいく。<漠然>Hybrid working <具体>three days a week in the office. 日本語にひかれてそのまま、”three-day-a-week hybrid working in the office” (days ではなく day. ハイフンで単語をつなぐときには複数形は避ける)としても誤りではない。ただしこれだと週2回出勤や週4回出勤のハイブリッド勤務は除外されることになる。
【2】《語法:名詞》 プラマイゼロは、影響はないということで no influence とすることも可能だが、プラスの影響を与える面もあり、またマイナスの影響を与える点もあり、差し引きで影響がないというときには a net neutral あるいは a balanced outcome.
【3】《語法:動詞》 節約はとくに費用を削減できることをはっきり示したい場合には、 save ではなく save on. これは on の原義が、対象に対して接触・圧力をもつということのために出てくるニュアンス。