▶英訳を考える◀【状況:親の七光】 「七光」が人口膾炙(じんこうかいしゃ)される
今年は、「親の七光」という言葉が人口膾炙されるようになったので、かなり徹底的に親族のつながりが調べられている。
◇英訳◇
The scrutiny of family ties is particularly intense this year as the term “nepo baby” has permeated the popular lexicon. (WSJ)
■ここに注目■
【1】《語法:副詞》《二元対立:自⇔他》 今年はで日本文は始まるが、それは共同注視枠をまず設定するのが日本語の特徴であるため。英文ではこの注視枠は文末に置かれる。
【2】《語法:名詞》 親の七光は、新造語でnepo baby. nepoはnepotism(縁故優先主義)の省略形。Nepotismというのは、実力よりも血縁や知人などの縁から重要な地位に就かせようと目論むこと。
【3】《語法:動詞》 人口膾炙されるは、permeate the popular lexicon. 直訳すれば、多くの人によってそうだと認められる語彙として浸透する。
【4】《構文:無生物主語》 親族のつながりが調べられているは日本語では「つながり」が「調べられる」と<名詞+動詞>だが、英語では無生物主語になる。これは典型的な無生物主語の作り方。