アンドレア・アルチャート『エンブレーマタ』)
   
  
    
      
        | 書誌事項 | 
      
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              | Emblemata v. cl. Andreae Aiciati cu Imaginibus 
plerisque restitutis ad mentem Auctoris / Adiecta compendiosa explieatione 
Claudij Minois Diuionensis, et notulis extemporarijs Laurentij Pignorij 
Patauini |  | 
      
        | 出版・頒布事項 | Patauij : apud Pet. Paulum Tozzium , 1618 | 
      
        | 形態事項 | [48], 374, 275-283 [i.e. 375-383], [3] p. : ill. ; 16 cm. (8vo) | 
      
        | 注記 | Pages 375-383 wrongly numbered 275-283 | 
      
        | 学術情報ID | BA55867361 | 
      
        | 本文言語コード | ラテン語 | 
    
  
   作家 アルチャート
 作家 アルチャート
  
  アルチャート(アルチャーティ)は、6世紀に成立したローマ市民法を、16世紀において文献学的緻密さで再解釈した法学者。当時の西ヨーロッパではローマ市民法解釈者の三頭に数えられている。詳しくは、拙論「彼は法学を復興した」を参照してください。その彼が、ふとしたきっかけから、エンブレムという本を書くことになります。皮肉なことに、アルチャートは、16-17世紀では法学者としての名声が圧倒的に高かったのに、20世紀ではむしろエンブレムの創始者として脚光を浴びることになりました。
  
  
   作品
作品
  この作品がきっかけとなって、エンブレムというひとつの文学ジャンルが誕生します。エンブレムというのは、銘題、図絵、解説で一セットになったものをいいます。この一セットを複数集めたものが、エンブレム集です。それぞれの作家にはある特定の意図をもって、エンブレムを集めていますが、その配列は私たちの感覚からすると、かなりルーズです。したがってエンブレム集はどこから読みはじめてもよく、また通読しても漠然とした感じしかもてないと思います。これは、百人一首で経験する感覚に似ています(ただし私は、百人一首が全体で水無瀬の里の景観と照合しているように、当時の読者には理解できた独特の手法に基づいているという仮説をもっています)。