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ミルトンは、17世紀イギリスの詩人です。『失楽園』という約1万行の長さの詩を書きました。

『失楽園』という名の日本の小説とは異なって、『聖書』にでてくる最初の人間アダムとエバ
にまつわる堕落(神にたいする罪)とそのあがない(神による罪の許し)を語る宗教的な作品です。

ミルトンは、国王を裁判にかけて処刑したあのピューリタン革命の支持者でした。
革命勢力のためにパンフレットを次々と書き、失明をしました。失明し、革命が失敗に終わったあと、
この長編詩を書きました。

この作品は勧善懲悪の定番物語のように解釈されています。しかし私はそうは考えません。
この作品そのものがそのまじめさゆえに、かえって悪を過小評価し、神をつまらない存在におとしめているように読めるのです。またいっけん聖人にみえるミルトンも、ずいぶん人間的な欲望にとりこになっています。

こういう読み方は破壊的として長年しりぞけられてきました。しかし、とくにフランスの現代思想(ドゥルーズやデリダ、日本では蓮實重彦)の世界観を学べば学ぶほど、むしろ非破壊的であることがわかってきました。

2 ミルトン (ポストモダン世界の異端キリスト文学者)

実際には、多くの議員が審議拒否し、議員の20%の出席で処刑が可決された。

実際には、ナポリからロンドンに戻るのに、なんと1年もかけている。またロンドンについてからは、「一心不乱に中断していた文学研究を始めた」(同書)。革命に参加したわけではない。

「議会の満場一致で、国王処刑を可決した」(『第一弁護論』)

「国家の危急存亡を異国の地で聞き、あわてて母国へと駆けつけた」(『第二弁護論』)