ローレンス・タウブ(Lawrence Taub) (2007). 3つの原理 : セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす. 金子宣子訳 ダイヤモンド社

¶経済・政治システムを「精神化」させるうえで、四つの動きが重要な役割を演じるだろう。「自発的簡素」「適正技術」「経済的平等」「仕事の削減」である。(pg.317)
¶自発的簡素とは…「ごたごたとした爽雑物は捨て、本当に必要なものだけにエネルギーを注ぐ」。 (pg.338)
¶「過度に発達した」産業システムの行き過ぎを是正し …… 「不適切なほど」大型の発電所、工業・農業関連の大量生産工場、輸入製品や輸入原料も含まれるだろう。 (pg.340-1)
¶企業の全員に対して同じ共同オーナー(公共機関の場合は、共同メンバー)としての地位と権限 (pg.344)。
¶現在のビジネスリーダーは…戦士に見られる極度の競争意識、商人に見られるカネと富に対する貪欲さ、労働者に見られる名声、地位、安全に対する願望 。…「精神の時代」のビジネスリーダーはそれぞれの「内なる声」に励まされ、神の意思を実践したい、あるいは自分の「意識」や「戒律」を表現したいという思いに衝かれて行動 (pg.347)
¶ほとんどの時間とエネルギーが従来の仕事ではなく、余暇か遊び感覚の仕事に向けられるから、労働時間短縮の動きは仕事と余暇の境目を曖味にするだろう。 (pg.353)
■著作一行紹介■人間の歴史発展についての一般理論で、時代を支配する階層(カースト)、男性的なのか女性的なのかという性(セックス)、精神的成熟度としての年齢という三軸を尺度にして、これからは宗教的時代に向かうと予測する。その新時代の中心は、宗教心が強いアラブ諸国、イラン、イスラエル、インドだと断言する。 ▶要言一行紹介◀ 人新世の環境負荷を減らし地球で人間が生きていけるようなあり方として、五本柱(①使用価値経済への転換, ②労働時間の短縮, ③画一的な分業の廃止, ④生産過程の民主化, ⑤エッセンシャルワークの重視)が提言されているが、本書の四つの動きはこの五本柱に呼応している。
