大胆: 勇気は忠告に逆らう

Stat monitis contraria virtus.

スタット・モニティース・コントラーリア・ウィルトゥス

勇気は忠告に逆らう。

(オウィディウス『変身物語』10巻709行)

■解説■
 愛の女神ウェヌス自身が、美青年アドーニスに恋をしてしまい、青年が野猪狩りに出かけようとするのを引き留めるべく、人間に立ち向かってくる獣を避けるように忠告する。青年は、そういう忠告を受けたにもかかわらず、青年の犬がたまたま野猪をねぐらから追い出したので、野猪を狩ろうという勇気が湧いてくる。そして槍で射止めるが、それを物ともしない猪によって逆に自分が追い立てられその牙で殺される。

野猪を狩るアドーニス (ハタイ考古学博物館蔵)

▶比較◀

血気の勇

われは血気(けっき)の勇にはやりて、かるがるしく命を隕(おとさ)んとは思はず。

(曲亭馬琴『椿説弓張月』[1807~11]続・39回)

■解説■

一時の熱い思いにかられて、前後の見境もなく、蛮勇をふるおうといきり立つこと。孔子は、それを「暴虎馮河(ぼうこひょうが)」(『論語』述而第7)として、虎に素手で向かっていったり、大河を歩いて渡ることにたとえている。


❖言葉❖ 文体は生き方の反映
❖豊かさ❖ 満足する技法
❖豊かさ❖ 向き合い方が肝心
❖豊かさ❖ 執着からの自由
❖豊かさ❖ 豊かさの極地
❖豊かさ❖ 満ち足りた心が必要