◆失敗◆ 気づいたときには破滅

Unde quo veni?

オムネース・イーグノースクント・ネーモー・スククウリット

どこからどこへ、私は来たのでしょうか。

(ホラーティウス『歌章』3巻27歌37行)

■解説■
 乙女エウローペー(ヨーロッパの語源となった女性)が、ユッピテル神に見初められ、誘拐され海上のまっただなかにいたときの言葉。この独白は、直接には、自分を育ててくれた父の元を離れて、自分は何というところに来てしまったのかという途方に暮れ唖然とした気持ちをあらわしている。それとははっきり自覚しないうちに身持ちを崩してしまった女性や、よくわからないうちにとんでもない不幸に陥ってしまった男性が口にしたくなる言葉だ。

海上に連れ去られるエウローペー(アルル考古学博物館 蔵)

▶比較◀

(ほろ)びんとする者は()(そん)(たも)つ者なり

(『易経』繋辞下伝】先秦)

■解説■
 破滅することを警戒し身を慎んでいれば、永続することができる。またこの引用は、これとは正反対の意味でも使われ、破滅する人とは、自己保身に走るタイプだという。エウローペーは、ユッピテル神にクレタ島まで連れて行かれそこで犯され、半人半獣のミーノータウルスを産む。そして彼女はその地の女王となり、子とともに生き延びる。彼女にはこの引用の前者の意味(命は助かり女王となって神格化される)と後者の意味(命は助かったが怪物を産むという破滅)とが入り混じっている。


◆運命◆ むごい仕打ち
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◆忍耐◆再生する不屈の力
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◆死◆灰と影
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◆死◆老若は問わない
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◆死◆いつ訪れるかわからない
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◆死◆必然
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