▶英訳を考える◀【状況:世界情勢】責任免除の無秩序


世界では秩序を守り安定させる機能が働かず、今や責任免除がまかり通っている。だからこそこれほどまでに無秩序となり、それはウクライナやガザ・イスラエルにとどまらず、さらに広く、人道危機にもかかわらず検討課題にもならないスーダンのような地域にまで及んでいる。
◇英訳◇
It’s a world dominated by impunity, where the guardrail stabilizers are not working and that’s why there’s so much disorder, not just in Ukraine and in Gaza and Israel, but more widely in places like Sudan, whose humanitarian crisis isn’t even getting on the agenda. (BBC)

■ここに注目■
【1】《語法:名詞》 秩序を守り安定させるは、日本語が動詞表現を好むために守り・安定させるとなるが、英語は名詞表現が優先されるために、守りguardrail, 安定させる stabilizers.
【2】《語法:名詞》責任免除道義的な責任からの免除であれば immunity だが、刑事責任をともなう場合には impunity.
【3】《構文:無生物主語》XにもかかわらずYにもならないは、日本語では主語として人が含意されために下線のような表現になるが、英語ではコト・モノも意志を持つかのように考えられているので、XがYにならないと直截に表現できるので、humanitarian crisis doesn’t get on agenda.
【4】《語法:名詞》検討課題は、直接には会議などの議題をさし、issue (争点)とすることも可能だが、マスメディアで取り上げられ、公の関心を引き、国などが決断を下す必要がある事項という意味合いを出したいのなら agenda.


▶英訳を考える◀【状況:新冷戦】 大統領の人柄
Read more
▶英訳を考える◀【状況:芸術作品の影響】 自分の気持ちが発出
Read more
▶英訳を考える◀【状況:旅行手段】 虐げられる都市間バスはそれでも重要
Read more
▶英訳を考える◀【状況:グローバル化】 抜けてからまた戻るのは難しい
Read more
▶英訳を考える◀【状況:支援運動】批判者の暴露といういやがらせ
Read more
▶英訳を考える◀【状況:遊説演説】競争相手などへの過度の批判
Read more