▶英訳を考える◀【状況:新冷戦】 大統領の人柄


プーチンは、まずなによりも冷静な頭脳をもった賭博師なのであって、勝ち目のない可能性大きなリスクを取るのに慣れている
◇英訳◇
Mr. Putin is, first and foremost, a gambler who is accustomed to taking large risks against long odds with a cool head. (WSJ)

■ここに注目■
場合によっては職名を付けずにそのまま名前だけにする。英語では総理・大統領を主語にするときには、職名を名前の前に付けるか、Mr. あるいは Ms. をつける。文中で初回のみ、President Putinのように書くが、二回目以降は、Mr. Putin とする。
【2】《日英語の認知相違:もの⇔こと》 冷静な頭脳をもった….リスクを取るという日本語の語順は、英語の語順とは大きく異なっている。これは英語が「もの」を主眼とするのに対して、日本語では「こと」に着目するために起こっている。まず英語では「もの」(賭博師)を明示し、「もの」がどういう性格をもっているのかを説明するという形を取る。そのために名詞を後ろから説明する関係詞や with が多用される。ここでもwho+X , with+Y を使って「もの」(賭博師)が説明されている。これに対して、日本語では場面・状況という「こと」の設定し、その場面・状況がどう進展していくかにそって説明していく。そして場面・状況の進展の具合がよくわかるように、各場面・状況はなるべく細かく分けられていたほうが、進展の違いがわかりやすい。そのために、日本語では「with+Yの賭博師」であり、その「賭博師がwho+X」であるという形になっている。
【3】《語法:名詞》 勝ち目のない可能性は、long odds. oddsは、「賭け率」で、long賭け率の差の大きさが圧倒的に一方に偏り、勝ち目が少ないこと。たとえば long odds of graduating college とは大学を卒業する確率がきわめて低いこと。したがって、long odds は「勝ち目のない可能性」。しばしば give long odds という形で使われる。
【4】《語法:形容詞》 大きなリスクを取るを、taking high risks と large の代わりに使うこともできる。たただし、 large の場合のほうが、high よりも度合いがより大きい響きがある。


▶英訳を考える◀【状況:新冷戦】 大統領の人柄
Read more
▶英訳を考える◀【状況:芸術作品の影響】 自分の気持ちが発出
Read more
▶英訳を考える◀【状況:旅行手段】 虐げられる都市間バスはそれでも重要
Read more
▶英訳を考える◀【状況:グローバル化】 抜けてからまた戻るのは難しい
Read more
▶英訳を考える◀【状況:支援運動】批判者の暴露といういやがらせ
Read more
▶英訳を考える◀【状況:遊説演説】競争相手などへの過度の批判
Read more