◆二元対立の英語感覚◆漠然⇒具体 <01> 英語発想の流れの基本
英語の基本は二元対立
理解の基本 1
これは「アンカー英和辞典」という英語辞書の初代編纂者の柴田徹士先生から直接教えてもらってことですが、家の中で話をしている夫婦が、子供が今どこにいるかと夫がたずねると、奥さんが「彼は今、庭にいる」というばあい、英語はどう書くでしょうか。
過去20年ほどこの文の英訳で「当たり」はでていません。多くは次のような回答です。
(1) He is now in the garden.
(2) He is in the yard now.
まず上は、gardenは植物のある庭ですから、連想として庭仕事をしている感じがします。これにたいして、yardはアメリカ英語ですから、イギリス人にはイメージがわかず、アメリカ人なら郊外の住宅を思い浮かべ、裏庭でなにかスポーツでもやっているのだろうということになります。そこで(2)が正解となりそうですが、ところがこの英訳はやや不自然です。どこが不自然かといえば、これは屋内での会話ですから、まず家の中ではなく、家の外にいるということをいわなくてはなりません。
He is out in the garden now
これが正解です。
なぜなら、英語ではまず漠然と事柄を提示し、次にその漠然を具体的に高校ですと具体的に示す、こういう 漠然→具体 という二元対立項目とその流れがあるからです。
ですから上の例でいえば、まず、out と漠然といっておいて、次に具体的に、in the garden と焦点化するのが、ネイティブスピーカーの感覚です。
この二元対立項目を図示すると次のようになります。

さて、 漠然→具体 という流れがわかれば、「家の猫が木の上に隠れている」を英訳すれば、
Our cat is in the tree.
ではなく、
Our cat is up in the tree.
となることがわかります。
同様に次のような例はどうでしょうか。自宅に来ていたお客さんが車に乗って、帰っていきます。そこで私は、車が見えなくなるまで立っていて、それから「私は家に入った」という場合です。
When their car was out of sight I went into the house.
これも不自然です。正解は
I went back into the house.
まずその場に留まっていないで、「戻った」と漠然といいます。そして次に、具体的にどこに「戻った」のかを、 “into the house” として提示します。
この形が見えてくると、次のような分もスラスラと意味がわかってきます。
You aren’t off to a very good start.
すでに何か仕事を開始しているわけですが、うまく開始していないので、すでに開始していることはoffで漠然といい、そして開始がうまくいっていないことを、not …to a very good startと具体的に示しているわけです。
