◆二元対立の英語感覚◆《漠然→具体》 ofは具体を示していた. <2>

 英語の原則として、漠然といっておいて、次に具体的に明示するという流れがあります(本ブログ記事「漠然から具体へ」)。

 前置詞 of も、漠然から具体へという流れに従った働きをしています。

Reggae started on the Caribbean island of Jamaica in the 1960s.
レゲエは1960年代にジャマイカのカリブの島で始まった。
(英語長文ハイパーレーニング 超基礎編)

「ジャマイカのカリブの島」と訳出されている箇所は、「の」が連発で、「の」をどう解釈するのか迷ってしまいます。最初の「の」を所有、次の「の」を所在の意味でとると、「ジャマイカが所有する、カリブ海にある島」となり、それではジャマイカは複数の島からなる国になってしまいます。実際にはジャマイカという国はジャマイカ島ひとつからなっているので、この解釈は成り立ちません。

漠然から具体へという流れを頭において、of は具体へと絞り込む記号だと考えれば、

(1)「カリブ海にある島」と漠然といっておいて、
(2)それを具体的にいえばジャマイカだということになります。

とすると、「カリブ海にある島ジャマイカ」となるわけです。したがって上記の英文の訳としては、「レゲエは1960年代にカリブ海にある島ジャマイカで始まった。」としないと、意味が曖昧な句になってしまいます。

the Caribbean island  of Jamaica
    漠然         具体


この流れがわかると、of は「の」と訳す必要がなく、文法上は直前の名詞に対して「同格関係」にある前置詞だということもわかるはずです。

 同例として次のような文もあります。

Ten tourists jumped off a chair lift to escape a fire on Mount Solaro in the Mediterranean island of Capri.
地中海にあるカプリ島のソラーロ山で火事が起こり、観光リフトから飛び降りて逃げた旅行者は10人いた。