◆二元対立の英語感覚◆ 《個別事象⇔全体状況》 asは全体状況を示す.
ある個別の出来事が起こるとき、その出来事を引き起こした背景となる全体的状況があります。頭痛がしてしょうがないという個別な事象が私に起こりましたが、それは私を取り巻く全体の状況が残業、残業に明け暮れ、睡眠時間が極端に短くなっていたからです。これを日本語で表現すると、「残業が多くて睡眠時間が短かったから、頭痛がしてしょうがなかった」と、全体状況を原因、個別事象をその結果のようにいいあらわします。そのためもあって、日本人の書く英語には理由の接続詞becauseが頻出します。
ところが英語では、因果関係が強い場合にかぎり、becauseを使います。頭痛の原因は睡眠時間が短いからだけではなく、酒を飲み過ぎている、スマホを深夜まで見ていることも関係しているかもしれません。ですから残業は、頭痛の唯一無二の因果としては必ずしもとらえられません。因果に代わるのが、個別事象と全体状況という二元対立です。個別事象をまず先に述べて、次に補足情報として全体状況をいいます。全体状況の情報がもたらされることで、受け手は個別事象がどういう意味を持つのか、ちらりと再考することになります。
(1)I suffered from a throbbing headache last week as (2) I had to cut many sleeping hours to work overtime in office.
(2)会社で残業していてそうとう睡眠時間を削らなくてはならなかったので、(1)先週は頭がづきづき痛かった。
(1)「頭痛がした」という個別事象と、(2)残業で睡眠時間を削ったという全体的状況が、(1) as (2) という形でつなげられています。これは(1)と(2)が同時に起こり、(2)よりも(1)が主情報なのですが、(2)は(1)が起こったときの全体状況を説明しています。そして受け手は、(2)で(1)の意味を今一度、再解釈することになります。
