◇愛のエンブレム◇ 図書検閲済

Censvra.

Emblemata haec, Othonis VaenI industria & aere tabulis expreßa, quòd honesti Amoris virtutem, & naturam repraesentent, & ad priscum ritum graphicè accommodent: quodque ab eorumdem interpretatione cactae mentes meritò non debeant abhorrere (quamquam, vt habet Seneca, in eodem prato hos herbam quaerat, leporem canis, ciconia lacertam) poterunt ad multorum honestam recreationem praelo committi. Act. Antuerp. 3. Kal. Decem. 1607.

Laur. Beyerlinck, S. Theol. Licent. Eccl. Cathed. Ant. Canon. & Censor.

図書検閲済

オットー・ファン・フェーンのこのエンブレム集は、フェーンが勤勉にも銅板画を付けて、誠実な愛の美徳とその本性とがどんなものであるのか、それを極めて正確な写実性をもってあらわしている。というのも、心正しい人たちがしかるべき理由を付けてこれらエンブレムの説明を忌避することはあってはならないからである。そして同じ草原にいても、牛は草を、犬はウサギを、鶴はトカゲを求めるとセネカがいっているように、それが当然なのだから、このエンブレム集は、多くの人々が健全に楽しめるために、印刷されることが許可された。

アントワープ 1607年12月3日記

ラウレンティウス・ベイエルリンク(神学者) 拝

アントワープ司教座聖堂参事会員・図書検閲司祭


CAutum est priuilegijs, Pontificio, Caesareo, Regum Hispaniaec, & Galliae, ac Principum Belgij, nequis haec Emblemata, aut alia Authoris opera, vel iam edita, vel in posterum edenda, imitetur. Qui secus faxit, confiscationem exemplarium, & multam quinqentorum ducatorum ipso facto incurret.

スペインおよびドイツ王、そしてベルギー君主の聖俗に及ぶ特権により、何人(なんびと)もこのエンブレム集ならびに同著者による他の作品を、現在においても未来においても編集したり、偽造することは許されない。何らかの方法でこれらのことを行った場合、その版は没収され、自動的に500ダカット以上の罰金が生じる。

ヘンリクス・スィンゲイウス印刷所

 



〖注解〗

セネカ:(『道徳書簡』[➽5番]「哲学の研究方法について」1巻108書簡30節)同じテキストを提示されても、文献学者、哲学者、文学者の間ではそれぞれ異なった知識を得る。そうした違いは、人間は自分の関心に引きつけて読みこむからで、違いがあるのは当然だと教えている。


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