▶英訳を考える◀【状況:新冷戦】 日本の対応と中国


日本は、ロシアの高官富豪対する制裁を行うことで、ウクライナ戦争への非難を支持しているが、日本の憤りの矛先は高官・富豪だけにむけられているのではない。実は中国もその意図をくむよう、あてこすっている

◇英訳◇
Japan has backed its condemnation of war in Ukraine with sanctions on Russian officials and oligarchs, but they’re not the only audience for Tokyo’s outrage — China is meant to get the message, too. (CNN)

■ここに注目■
【1】《語法:名詞》 高官は high-ranking officials だが、省略して officials としても使われる。
【2】《語法:名詞》 富豪は wealthy people だが、政治をコントロールするほどの巨大な力をもつ一握りの富豪は oligarchs. 通常、この単語は寡頭政治(一握りのグループが政治権力を握り、国を動かす政治体制)の執政者を意味するが、特にロシアの経済富豪の場合に使われる。
【3】《語法:前置詞》 対する制裁は通常では “take sanctions against ~” のように against がくる。だが、 on を使うと制裁の矛先がどこにあるのかを単刀直入に明示する。
【4】《語法:動詞》 支持しているsupport がすぐに思い浮かぶが、support には断固決然という強い意志がなくてもよい。ところが、 back を使うとそうした意志があることが出てくる。
【5】《日英語の認知相違:動詞中心⇔名詞中心》 むけられているのではないは、 be directed at 人 の形で訳せる。しかし例文にあるように、日本語では動詞で表現されていても、英語では audience と名詞になっている。これは、日本語では動詞表現が主流だが、英語では主として名詞表現が好まれるために起こっている。また むけられている から audience を連想するのは難易度がかなり高い。それはこの単語をコンサート、テレビなど視聴覚にかかわる「聴衆」と結びつけてしまうからだ。英語の audience  は対象がもっと広く、発信者からのメッセージを受け取る一群の人々という意味である。だから「読者」、「支持者」と訳せる場合もある。
【6】《語法:名詞》  意図をくむ。例文では message と訳されている。 message は伝言だが、文字通りの意味から転嫁して、言葉・態度にあらわすことで相手に伝えるこちらの意図・真意という意味がある。get the message とは、伝言を受け取るではなく、 a ではなく the がついていることからもわかるように真意をくみ取るということ。
【7】《語法:動詞》  mean は例文では通常の「意味する」 ではなく、特定の人に向けるということで、日本による非難支持は、中国に向けられているということ。


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