▶英訳を考える◀【状況:新冷戦】 宗教の国粋主義
ロシアのキリスト教伝統には、ひどい害毒をもたらすような要素がある。それは、国家が救世主としての使命をもっているといった、独特のキリスト教国粋主義に教会がいったん染まると出てくる。
◇英訳◇
There are elements in the Russian Christian tradition that can become really toxic when the Church get in their head a particular kind of Christian nationalism, a sort of messianic approach to the fate of the nation. (BBC)
■ここに注目■
【1】 《語法:動詞》 get X in one’s head いったん頭にこびりつく。反対語は、get X out of one’s head.
【2】 《構文》Xがある。それはYすると出てくる。日本語では二文だが、英語の流れとして漠然⇒具体となるから、Xの部分をこの流れにそって分解し、elements と漠然といっておき、次にその elements が can be toxic と具体的に表現していく。さらに具体が成り立つための条件を when以下で示すが、ここも漠然(Christian nationalism)⇒具体 (messianic approach) になる。つまり英語では一文で、
漠然⇒具体+when+漠然⇒具体
と進んでいく。なお条件であるのに if を使わないのは、現実にwhen以下のことが起こる可能性が高いから。