二元対立の英語感覚◆《確定⇔不安定》現在進行形:流れのなかにある


現在進行形:途中も継起も<流れ>のなかにある

現在進行形には、目下途中形目下継起形があることがわかりました。ではその両者の共通点はなんでしょうか。

 次の文は目下途中型なのですが、目下の意味が、この文を話している現時点と厳密に限定すると奇妙なことにならないでしょうか。

We’re leaving tomorrow morning at seven. 
明日の朝7時に出発する。

出発は明日のことなのに、目下「出発する」といっているので、一見つじつまが合いません。

これは状況として、夫婦で長期海外旅行をするのにあたって、自分は出発のために荷造りをしているのに、奥さんはのんびりとネットでドラマを観ていて、一向に準備をする気配がない、そんなときに夫が奥さんに向かっていう言葉です。明日のことであっても、いまの時点で、「出発する」という動作の途中に自分たちがいることを強調しているわけです。

ですので、次のように、目下途中でなくとも、相手を安心されるために、目下途中という表現は使えるのです。

A: This package has to be there tomorrow. 
B: Don’t worry. I’m sending it by UPS. 
A: この荷物、明日に届かなくてはいけないんだけど。 
B: 大丈夫。UPSで出しておくから。

このように、be動詞+ING分詞は、ING分詞が示す動作の一連の流れのなかに、すでに浸っていることを示します。

 ひるがえって、目下継起形で、

My husband is always losing a key for our car.  
夫はいつも車の鍵をなくす。

鍵をなくすという一連の流れのなかに、夫が浸っていることを示しています。

You are always mumbling during the movie. It’s so annoying. 
映画観てると、いつもぶつぶついうのね。やだわ。

いま、別にぶつぶつといっているわけではなく、最近になって映画をみていると、ぶつぶついうようになった。そういう動作の流れのなかにあなたはいるといっているわけです。


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